背景
映像制作を取り巻く環境は、この数年で大きく変化してきました。
制作費の予算削減、働き方の多様化、AIの発展——。
さらに、この業界は多くのフリーランスの方々が現場を支えてきた歴史があります。
そうした変化のなかで、番組制作において編集作業を担うポストプロダクションは、これからどうあるべきか。
これは、長年番組ポスプロの営業や人事、現場に携わってきたメンバーだからこそ、強く意識してきたテーマでした。
その課題に対し、一つの答えとして立ち上げたのが「エージェント事業」です。
629は、この変化を「危機」ではなく「進化のチャンス」と捉えています。
エージェント事業は、“人を活かす仕組み”を形にする”挑戦となります。
この事業を担うメンバー
この事業を推進するのは、番組ポストプロダクション営業を長年経験し、マネジメントや人材開発にも
携わってきたメンバー、人事領域で20年以上にわたり採用や育成、組織づくりに関わってきたメンバー、
そして番組制作の現場でキャリアを積み、人と人をつなぐ橋渡し役を担ってきたメンバーです。
いずれも現場と組織の双方を理解し、豊富な経験をもとに新しい仕組みづくりへ挑戦しています。

左から:横内 竹中 西
選択肢を増やすことの重要性
番組制作の現場では、効率性や柔軟性に加えて、正確さもこれまで以上に求められています。
その中で、ポストプロダクションの役割は「なくなる」のではなく、むしろより重要になっていると
私たちは感じています。高度なグレーディングや音声処理など、スタジオならではの価値は今も欠かせません。
一方で、すべての案件でスタジオを利用することは現実的ではなくなってきています。
限られた予算やタイトなスケジュールの案件では、必ずしも大規模なスタジオを必要とせず、
もっとシンプルに対応できる仕組みがあってもいい。
大事なのは「どちらかを否定すること」ではなく、案件ごとに最適な体制を選べることです。
629エージェントは、その新しい選択肢を現場に届けたいと考えています。
ビジネスモデル:“場所+人”をワンパッケージで。
629エージェントは、編集作業に必要な「環境構築」と「人材アサイン」をセットにして提供します。
①簡易編集室の環境構築サポート
「編集室を使いたいけれどコストは抑えたい」という声に応え、必要な機材や空間をコーディネートし、
柔軟に編集作業を進められる環境を整えます。
②人材アサイン
整えた環境に対して、当社で契約するフリーランス人材をアサイン。
編集者や制作スタッフを組み合わせ、案件ごとに最適な体制を用意します。
クライアントにとっては、効率的で安心できる制作体制をスピーディに用意できることがメリットに。
フリーランスにとっては、自分のスキルを活かせる新たな現場と出会えることが大きな価値になると考えています。
629ならではの強み
629の最大の強みは、技術と現場経験に根ざした最適な人材アサイン力です。
私たちはこれまで、音楽ライブの現場で撮影・編集・MAといった幅広い領域を自社で担ってきました。
もちろん、プロジェクトによっては取引先様やフリーランスの方々にも多大なるご協力をいただきながら。
日々の現場に向き合う中で、「どんな人材が力を発揮できるのか、そのためにどのような環境づくりが必要なのか」
を学び続けてきました。 その知見があるからこそ、エージェント事業においても、
単なる条件マッチングではなく、現場ごとに最適な環境と人材を組み合わせるアサインが可能になります。
つまり、運用そのものをサポートするのが629エージェントの役割です。
「一つの仕事に対して、どんな方法があるのかをきちんと議論し、その上で最適な環境と人を送り込む」
その姿勢こそが、エージェント事業の本質です。
今後の展望
629エージェントがまず取り組むのは、事業メンバーが強みとしてきた番組領域での基盤づくりです。
編集作業を担う人材と環境構築をセットで提供し、制作現場が安心して運用できる仕組みをしっかりと形にします。
第一に大切なのは、案件ごとに最適な体制を組み上げる運用力を定着させること。
その積み重ねが、やがて業界全体にとっての新しいスタンダードにつながると考えています。
将来的には、様々な映像ジャンルに携わるフリーランスの方々とのつながりを広げるとともに、
現在番組に関わるフリーランスの方々に対しても、新しい映像領域へのチャレンジを支援し、
共に番組以外のジャンルへの広がりにつなげていきたいと考えています。
そのためにまずはこの土台を確実に築くことが、629エージェントの最優先です。
おわりに
629エージェントは、“人を活かす仕組み”を形にする挑戦です。
クライアントにとっては、案件ごとに最適な体制を安心して整えられる選択肢に。
フリーランスにとっては、自分のスキルを活かしながら新しいキャリアを築ける基盤に。
そして、「人を活かす」という視点から生まれるつながりを価値に変えていくことが、私たちのミッションです。
この事業を通じて、まずは番組制作の現場に新しい可能性を広げ、
業界全体を少しずつ前に進めていきたいと考えています。
ありがたいことに、すでに業界の方やフリーランスの方々から少しずつご相談をいただく機会も増えてきました。
こうした声に真摯に向き合いながら、より実用性の高い仕組みへと磨き上げていきたいと思います。
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担当:横内伸明 西仁司 竹中麻由
メールアドレス:agent@629inc.jp